早寝早起きで人生を変える方法<09>
私が高校3年のころ、受験勉強のため、
朝早くに登校していました。
授業が始まる2時間くらい前に登校して、
教室で勉強していました。
たいてい私が一番早く登校するのですが、
しばらくして「矢野君」と「田中君」という
男子学生も早くやってきました。
- 「おはよう。水口君、朝早いね」
- 「矢野君も早いね」
- 「田中君。おはよう」
朝早いのは、
この3人がお決まりのメンバーでした。
教室で3人が朝の挨拶を交わした後、
黙々と勉強するというのが毎朝の定番でした。
もちろん
勉強をするために早く登校していたので、
交わす雑談はほとんどありませんでした。
しんと静まり返った教室で、
鉛筆と教科書をめくる音だけが響き渡ります。
しかし、以心伝心はありました。
- 「同じことを考えているんだね」
- 「お互いに頑張ろう」
- 「負けてないぞ」
それは言葉がなくても、分かります。
朝早くから行動するのは、
並々ならぬ覚悟がないとできません。
受験に成功したいという強い気持ちが
あるからこそ早起きをしようと思いますし、
事実、早起きができているのです。
朝に一緒になる3人とは、
そんな意識が共通しているので、
深い仲になりやすい。
秘めている意識は共通だということは、
言葉がなくても感じられました。
いつの間にか友情も芽生えていました。
これが朝の出会いの素晴らしい点なのです。
私は今でも矢野君と田中君とは、
受験勉強を共に戦った人として友情があります。
そこには、いい空気があり、
友情が芽生えやすい。
朝は人が少ないものです。
少人数になりやすい。
だから、仲良くなりやすい。
男同士なら、
深い友情になる可能性があります。
男女なら、恋愛のきっかけになるでしょう。
もしあのとき、朝早く来る人が女性だったら、
恋愛が生まれていたかもしれません。
そうすると、
また別の人生を歩んでいたことでしょう。
深い人間関係のきっかけは、朝にあるのです。