大切な日常言葉<28>
「おまじない」
日本人は、占いや相性、
血液型やおみくじが大好きです。
やはり何か、
神秘的な力が欲しいのでしょう。
そんなときには
「おまじない」という言葉を使ってみましょう。
「このプレゼントは、
仕事がうまくいくためのおまじない」と
言って渡せば、単なるプレゼントが
「お守り」へと変わります。
何か神秘的な力を表現してみることで、
神様が助けてくれるような感じになります。
この本の中でも
「魔法の言葉」という表現を使っています。
「おまじない」という表現を使うことで、
かわいらしくて温かく優しい感じがするので、
この表現にしています。
実際に行動するのは自分です。
何をどうしようが、自分しだいです。
あともう1つ、背中の一押しがないだけで、
なかなか行動できないでいる。
そんなときには
「おまじない」という言葉を使ってみることで、
相手は「できそうな気分」になります。
大切な日常言葉<27>
「似ているね」
これは、
相手との距離を近づけるための魔法の言葉です。
私は留学時代に、仲のいい女友達から
「タカと私って、似ている部分が結構あるよね」と
言われました。
その人とは、考え方が似ている部分があると、
以前から感じていました。
自然体のまま、
話が自然と盛り上がることがよくありました。
「感じ方がそっくりだ」と思っていました。
しかし、
私はそう思っていただけで、
口にしていませんでした。
最初に口にしたのは、彼女のほうからでした。
そのとき素直に「嬉しい」と感じたのです。
似ている部分があることで、
相手との距離が近づいた気がしたのです。
似ているとは、共通点です。
価値観の一致です。
似ている部分を見つけることが、
相手と仲良くなるために大切なことです。
仲良くなるために
「似ている部分」を探してみましょう。
- 出身地が近い
- 年が近い
- 趣味が似ている
- 顔が似ている
- 髪型が似ている
- 育ちが似ている
同じ人間なのですから、
何か共通点があるものです。
似ている部分を見つけたら
「似ているね」と声に出して伝えてみるのです。
相手もそれに気づいて「たしかにそうだ」と思い、
笑顔になってくれます。
もっともっと、
相手と仲良くなれそうな気がするはずです。
大切な日常言葉<26>
「実は」
「実は」の「実」というのは、
果物の「実」のことを言います。
果物で一番おいしいところは
「実」の部分です。
会話の一番おいしい部分は
「実は(じつは)」と
日本語では表現します。
つまり
「大切なことは」という意味です。
「実はね、昨日、彼氏と喧嘩しちゃって」と
いうふうに使うと、大切なことを強調できます。
聞く側も分かりやすく、
会話が進めやすくなります。
果物でおいしい部分がないと楽しめないように、
会話でもおいしい部分がないと楽しめません。
プライベートなことを無理やり告白する
必要はありません。
心を開いた会話をするときに、
ほのかに使えばいいのです。
大切な日常言葉<25>
「本当は」
会話では、本とは違い、
どこが大切な部分なのか分かりにくいときが
あります。
本では大切な部分が太字で書かれていたり、
大きく書かれていたりしているため、
見てすぐ分かります。
それに対し、会話では、
声の強弱程度でしか意味の強さを
表現できません。
日常会話で、声を大きく荒らげるのは、
品がありません。
そんなときの決まり文句があります。
「本当は」を使うのです。
日本には
「本音と建前」という文化があります。
日本人ですら、
どの言葉が本当の言葉なのかが分かりにくいと
感じることがあります。
しかし、相手が真剣な表情を浮かべて
「本当は」と言えば、後に続く言葉は、
本物です。
私も大切なことを話すときは
「本当は」と言って、
言葉の重みを意図的に重くさせて話をします。
もし、相手が「本当は」と言ったら、
本音が聞けるチャンスです。
大切な日常言葉<24>
「~だから打ち明けるんだけど」
プライベートな言葉です。
これが使えるようになれば、
仲のいい友達の仲間入りです。
普通プライベートなことは、
誰にでも話せることではありません。
だからこそ
「~だから打ち明けるんだけど」と
言われると、とても嬉しくなります。
そうでなくても、相手と積極的に
仲良くなりたいときにも使えます。
「~だから打ち明けるんだけど」というと
「自分は大切なことを言われるくらい
信頼されている」と
関係を深めることができます。
相手と関係を深めるためのおまじないなのです。
大切な日常言葉<23>
「あのね……」
「あのね……」と言われると、
どきっとします。
つい「え、何を話すんだろう」と
耳を傾けてしまいます。
私が中学生のとき、
女の子に告白をするときも
「あのね……」から始まりました。
告白をするときは
「あのね」の一言で、
まず頭の中を整理します。
「まず何から言おうか」と
考えるときには、
時間稼ぎが必要なのです。
「あのね」はたった一言です。
しかし、私の頭の中は
「あのね」の一言以上のことが、
ぐるぐると台風のように回っています。
相手に思いきった告白を言うときは、
まず頭の中を整理しましょう。
整理するために時間稼ぎをするのです。
時間稼ぎのために
「あのね……」から始めれば
時間ができるのです。
大切な日常言葉<22>
「俺たちって」
話すときは、常にライブです。
そのときに思いつき、
そのときに話します。
練習のない会話だからこそ、
奥が深く、面白いわけです。
お互いに盛り上がるコツがあります。
相手と一体感を楽しむことです。
話す相手と一体になり、
共通の話題で話すと盛り上がり、
楽しめます。
相手と一体になって話を広げるときには
「俺たちって」を使えばうまくいきます。
お互いに共通の話題を見つけ、
それについていろいろな角度から話をすれば、
一体になって話ができます。
私は先日、
友達の飲み会に出席しました。
全員留学生の飲み会です。
私は、
留学生みんなに共通する
自分の失敗談を話しました。
失敗談は、受けを取れます。
私は特に自分の失敗は隠さず、
みんなにどんどん話すタイプですから、
私も楽しめました。
そこへほかの友達が新しく加わりました。
その人は自分の話ばかりをして、
みんなに共通する話ではないため、
なかなかついていけませんでした。
みんなと話すときは、
みんなに共通する話題で話すことが
マナーです。
話の中に「俺たちって」「私たちって」という
部分が含まれていれば、大丈夫です。
楽しく会話をするときには「俺たちって」と
口に出せる話題を選べばいいのです。